鉛フリーはんだの特性とはんだ付け装置

1.1 鉛フリーはんだの特長
ー般に鉛フリーはんだは完全にはんだが溶融する液相線温度が高く、それらの多くは200℃以上です。
また、濡れについては錫-鉛系はんだより劣ります。以下に、濡れを定量的に表した曲線と、濡れ時間(ゼロクロスタイム) のはんだ付け温度への依存性を示します。
下図に示した様に、はんだ温度250℃で比較してみますと、Sn−37Pbでは濡れ時間が0.5秒未満ですが、鉛フリーはんだでは1秒以上必要です。

Fig1 Weting Curve1
Fig.1 Wetting Curve 1
Sn-37Pb(H63A) 240℃

Fig2 Weting Curve2
Fig.2 Wetting Curve 2
Sn-3.5Ag 240℃
Fig3 Weting time
Fig.3 Wetting Time of Lead Free Solder

1.2 鉛フリーはんだの種類
鉛フリーはんだの構成は錫を基調とし、それらに数種類の金属を添加しています。また、この添加金属の数により、二元合金、三元合金等があり、はんだ付け作業管理に影響を及ぽします。右表は、一般的 な鉛フリーはんだの溶融温度を表したものです。

液相線 固相線
Sn-0.7Cu-Ni 227℃ 227℃
Sn-3.0Ag-0.5Cu 218℃ 219℃
Sn-3.5Ag 221℃ 221℃
Sn-57Bi 139℃ 139℃
Sn-9Zn 199℃ 199℃

1.3 錫−鉛系はんだとの比較
錫−鉛系はんだ(H63A)と鉛フリーはんだとしてSn-3.5Ag-0.75Cuを選択し、はんだ付け性の相違について確認してみます。

はんだのフローアップ
錫−鉛系はんだ(H63A)では上記グラフ内の温度であれば1秒以内に濡れを達成しますが、Sn-3.5Ag-0.75Cuではわずかな温度変化により濡れ時間が急激に変化します(Fig.3)。
このことより、Sn-3.5Ag-0.75Cuでは濡れの温度依存性が高いと判断できます。したがって、はんだ付け装置ではより高精度なはんだ付け温度管理が必要であることがわかります。
Fig2 Weting Curve2Sn-3.0Ag-0.5Cu
はんだ付け温度 250℃
酸素濃度 50ppm
Fig2 Weting Curve2Sn-3.0Ag-0.5Cu
はんだ付け温度 255℃
酸素濃度 50ppm

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